【証券アナリスト】財務分析ノート22「外貨建項目と外貨建財務諸表の換算」

皆さんこんにちは!ピーマンです。

今回は証券アナリスト試験のまとめノートを発信していきます!

財務分析の第22回は、外貨建項目と外貨建財務諸表の換算を扱っています。

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〈第21回「販売形態別の収益認識基準」の内容は次の記事をご参照ください〉

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目次

外貨建項目の換算

外貨建取引の会計処理

外貨建取引は、取引発生時の為替相場による円換算額をもって記録します。具体的には二取引基準を現行制度では採用しています。

二取引基準とは、外貨建取引と当該取引に係る代金の円決済取引とを別個の取引とみなして会計処理を行う考え方です。

二取引基準では、為替換算差額と為替決済差額(為替差額)は為替差損益として計上します。

そして決算時に発生する為替差損益と決済時に発生する為替差損益とを分離して処理・表示するのではなく、両者を一括した「為替差損益」とします。つまり相殺するのですね。

決算時の外貨建項目の換算方法

決算時の外貨建項目の換算方法に次の4つがあります。

換算方法 外貨建項目 為替レート
決算日レート法 全ての項目 決算時レート(CR)
流動・非流動法 流動項目 決算時レート(CR)
非流動項目 取得時レート(HR)
貨幣・非貨幣法 貨幣項目 決算時レート(CR)
非貨幣項目 取得時レート(HR)
テンポラル法 決算時の外貨で測定されている項目 決算時レート(CR)
取得時・発生時の外貨で測定されている項目 取得時レート(HR)

※CR:Current Rate、HR:Historical Rate

外貨建項目の換算基準

外貨建取引等会計処理基準によれば、金融商品の決算時の換算は、次のように行われます。

換算基準 換算差額の処理
外国通貨 CR 為替差損益
外貨建金銭債券債務
外貨建有価証券 満期保有目的債券 外貨取得原価 有価証券利息及び為替差損益
売買目的有価証券 外貨時価×CR 有価証券評価損益
その他有価証券 債券 〈原則〉評価差額を純資産の部に計上

〈例外〉外貨ベースの時価の変動を評価差額として純資産の部に計上し、それ以外を当期の為替差損益として処理

株式 全部純資産直入法または部分純資産直入で処理
子会社・関連会社株式 外貨取得原価×HR
強制評価減された有価証券 外貨時価または実質価額×CR 投資有価証券評価損

 

外貨建財務諸表の換算

在外支店の財務諸表の換算

在外支店の財務諸表項目の換算は、原則本店と同様の換算方法を適用します。在外支店の財務諸表項目の換算方法を示すと次のようになります。

項目 換算方法
金銭債権債務、有価証券 本店の換算基準によって換算
非貨幣項目 取得原価で記録されているものは取得時レート(HR)、取得原価以外の価額で記録されているものは為替レート(テンポラル法)
収益・費用 本店と同じく発生時レート(HR)で換算するが、期中平均レート(AR)による換算も認められています。
換算差額等の処理 換算によって生じた差額は為替差損益として処理

在外子会社の財務諸表の換算

在外子会社の財務諸表の換算には、決算日レート法が採用されています。

決算日レート法とは、在外子会社が存在する国の通貨によって作成された財務諸表を尊重し、各項目間の関係を変えることがないようにする方法です。

在外子会社の財務諸表の換算方法は次の通りです。

項目 換算方法
資産・負債 決算時レート(CR)
親会社に対する債権債務 親会社が換算に用いる為替レート
純 資 産 親会社による株式取得時の為替レート(HR)取得後に生じた項目については、当該項目の発生時の為替レート(HR)
為替換算調整勘定 B/S上の換算差額は純資産の部に計上
収益・費用 原則:期中平均レート(AR)
例外:決算時レート(CR)
当期純利益 原則:期中平均レート(AR)
例外:決算時レート(CR)
親会社との取引による収益・費用 親会社が換算に用いる為替レート。この場合に生じるP/L上の換算差額は為替差損益とします

 

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証券アナリスト財務分析科目を網羅的にかつ分かりやすく発信しております。他の科目と併せて学習することで漏れなく対策できるので是非(^^)

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※重要度は試験への出題頻度や配点を基に決定しています

これまでの内容がインプットできたら、次に例題を解いて知識を定着させましょう!

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