【法令上の制限】宅建独学者向けノート4「国土利用計画法・事後届出制と事前届出制」

皆さんこんにちは!ピーマンです。

今回は宅建試験の「国土利用計画法・事前届出制と事後届出制」について発信していきます!

毎年1問は出題される項目なので、しっかり覚えて得点していきましょう。

[box02 title=”こんな人にオススメ”]

  • 宅建受験予定者
  • 不動産業界に所属している方
  • 不動産業界を目指す就活生

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目次

国土利用計画法とは

国土利用計画法とは、投機的な土地取引を防止することで、国土の計画的な適正利用を目指す法律です。

宅建試験に出題されやすい「事後届出制」「事前届出制」を重点的に見ていきましょう。

事後届出制

事後届出制の内容

事後届出制とは、面積が一定以上の土地を購入した者に対して届出をさせる制度です。

具体的には、一定の面積以上の土地について売買契約をした場合、買主は契約締結日の2週間以内に、市町村長を経由して都道府県知事に届出ます。

対象区域と届出対象面積

事後届出が必要な区域は、注意区域、監視区域、規制区域を除いた全国です。

そして届出が必要な一定面積は区域区分によって異なります。

事後届出制の届出対象面積
市街化区域内 2,000㎡以上
市街化区域内以外の都市計画区域内 5,000㎡以上
都市計画区域外 10,000㎡以上

※共有者が持分を売却するときは、それぞれの持分相当の面積で判断します
※届出対象面積に該当するかは、権利取得者(買主)の基準に判断します

届出が必要な土地売買契約

事後届出が必要な土地売買の契約は次の通りです。権利性、対価性、契約性に注意しながら覚えましょう。なお、権利取得者が届け出る必要があります。

届出をすべき要件 該当する 該当しない
権利性 土地に関する権利(所有権、賃借権)の移転・設定であること ・売買、売買予約、交換
・譲渡担保、代物弁済
・形成権(買戻権、予約完結権)の譲渡
・抵当権、質権、使用貸借権、地役権の設定
対価性 土地に関する権利の移転・設定が対価を得て行われていること ・贈与、負担付贈与
・信託契約
・相続
契約性 土地に関する権利の移転・設定が契約であること ・形成権の行使

届出不要となる場合

なお、次のような場合は届出は不要です。

  • 民事調停法による調停・民事訴訟法による和解に基づく場合
  • 農地法3条1項の許可を要する場合(農地法5条1項の許可を要する場合は届出が必要)
  • 強制執行、担保権の実行による競売の場合
  • 非常災害の応急措置として行われる場合
  • 取引当事者の一方または双方が国、地方公共団体である場合

違反行為に対する措置

事後届出を怠った、または虚偽の届出をした場合は罰則があります。しかし契約自体は有効です。

事後届出制の手続き

事後届出制の手続きは以下の通りです。

[box03 title=”事後届出制の手続き”]

  1. 契約:権利を取得した者は、契約を締結した時から2週間以内に、市町村長を経由して都道府県知事に届出
  2. 届出
  3. 審査:知事は届出があった日から3週間以内にしないといけない。
  4. 助言

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事前届出制

事前届出制の注視区域・監視区域

事前届出制は文字通り、土地売買の前に一定事項の届出を要求するものです。適正な土地利用と地価の抑制を目的としています。

中でも注視区域と監視区域がに対する出題が多いので、ここでまとめておきますね。

注視区域・監視区域
注視区域 監視区域
趣旨 土地取引前にチェックして地価の抑制し、状況に応じて対処する 小規模な土地取引についても地価の高騰に対処
内容 土地売買の契約をしようとする場合、契約の両当事者は事前に一定事項を都道府県知事に届出なければならない
区域の指定要件 地価が一定期間で相当程度上昇した場合(これにより土地利用の確保に支障が出る場合) 地下が急激に上昇した場合(これにより土地利用の確保に支障が出る場合)
指定手続き 都道府県知事はあらかじめ土地利用審査会及び関係市町村の意見を聴いて区域を5年以内に指定し勧告する

届出対象面積と届出内容

次に届出対象面積と届出内容を見ていきましょう。

注視区域 監視区域
届出対象面積
  • 市街化区域内:2,000㎡以上
  • 市街化区域以外の都市計画区域内:5,000㎡以上
  • 都市計画区域外:10,000㎡以上
都道府県知事が都道府県の規則により定める(小規模でもOK)
届出の内容 届出を必要とする取引:権利性、対価性、契約性を有する土地売買契約
  • 届出者:契約の両当事者
  • 届出先:都道府県知事
  • 届出時期:土地売買の契約締結前
  • 届出事項:予定対価の額、土地の利用目的(変更の際は改めて届け出る(減額なら不要))

 

事前届出制の手続き

事前届出制の手続き流れは以下の通りです。

[box03 title=”事前届出制の手続き”]

  1. 契約の両当事者が契約締結前に届出(市町村経由)
  2. 都道府県知事(指定都市の長)
  3. 審査:土地の利用目的・予定対価の額・権利移転の内容(監視区域のみ)
  4. 不勧告なら終了。中止勧告or変更勧告なら次ステップ
  5. 中止勧告に従う→斡旋、中止勧告に従わない→公表できる

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届出者は、届出した日から起算して6週間を経過するまでの間は、売買等の契約を行ってはいけません。しかし不勧告の通知を受けた場合はチェック済みのため契約締結はOKです。

勧告に従わない場合、知事は勧告内容を公表することができます。しかし罰則がありません。また、契約自体は有効です。

違反行為に対する措置

事前届出を怠った、または虚偽の届出をした場合は罰則があります。しかし契約自体は有効です。

事後届出制と事前届出制の比較

最後に事後届出性と事前届出制の比較をして、復習しましょう。試験に出るのは専ら事後届出性についてですが、事前届出制と混同していたら失点になりますので注意しましょう。

事後届出制 事前届出制
目的 適正な土地利用 地価の抑制
届出者 取得者 両当事者
面積の判断 取得者が基準 両当事者が基準
審査事項(勧告の対象) 利用目的 利用目的、予定対価
手続き
  1. 契約後2週間以内に届出
  2. 勧告は届出後3週間以内
  1. 届出後6週間以内に勧告または不勧告の通知(この間は契約ダメ)
  2. 変更が生じた場合(原則:再度届出が必要、例外:減額のみは不要)
届出義務違反 契約は有効だが罰則あり(勧告に従わない時は勧告内容が公表されるが罰則はなく、契約自体も有効)

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問題1:国土利用計画法第23条の届出(以下この問において「事後届出」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1:宅地建物取引業者Aが、自己の所有する市街化区域内の2,000㎡の土地を、個人B、個人Cに1,000㎡ずつに分割して売却した場合、B、Cは事後届出を行わなければならない。

2:個人Dが所有する市街化区域内の3,000㎡の土地を、個人Eが相続により取得した場合、Eは事後届出を行わなければならない。

3:宅地建物取引業者Fが所有する市街化調整区域内の6,000㎡の一団の土地を、宅地建物取引業者Gが一定の計画に従って、3,000㎡ずつに分割して購入した場合、Gは事後届出を行わなければならない。

4:甲市が所有する市街化調整区域内の12,000㎡の土地を、宅地建物取引業者Hが購入した場合、Hは事後届出を行わなければならない。

解答1:

 

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