【宅建業法】宅建独学者向けノート4「35条書面と37条書面の記載事項」

皆さんこんにちは!ピーマンです。

今回は「35条書面と37条書面の記載事項」について発信していきます!

おそらく宅建試験の中で最も出題される内容であります。故に一番読み込んで頂きたい記事です。

ここの出来が合否を左右すると言っても過言ではないので、しっかり覚えていきましょう。

[box02 title=”こんな人にオススメ”]

  • 宅建受験予定者
  • 不動産業界に所属している方
  • 不動産業界を目指す就活生

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目次

媒介・代理契約

媒介・代理契約の種類

宅建試験で頻出である35条書面と37条書面を学習する前に、契約の種類について触れておく必要があります。

媒介契約の種類(代理契約でも同じ)が重要のポイントです。試験に出るのでしっかり覚えましょう。

一般媒介 専任媒介 専属専任媒介
有効期間・更新 制限なし
  • 期間は3ヶ月以内
  • 依頼者からの申し出で更新できる
業務の報告義務 2週間に1回以上の報告(口頭でもOK) 1週間に1回以上の報告(口頭でもOK)
相手方の探索義務 指定流通機構(レインズ)へ契約日から7日以内に登録する 指定流通機構(レインズ)へ契約日から5日以内に登録する

一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3種類がありますが、それぞれの違いについて出題されます。

専任媒介契約と専属専任媒介契約の契約期間は3ヶ月を超えてはなりません。1年と定めても自動的に3ヶ月になります。

そして依頼者からの申し出があって初めて契約は更新されます。自動更新する特約は無効ですし、更新期間も最長3ヶ月になります。

売買・交換の媒介・代理契約書

宅建業者は売買・交換に関する媒介・代理契約を結んだときは、物件や契約の内容を記載した書面を作成し、顧客に交付する必要があります。

口約束だけでは契約後にトラブルが起きる可能性があるので、書面による証拠を残す必要があるのですね。

書面の記載事項
物件 物件特定のために必要な事項(所在、地番、構造)
宅地建物の売買ずべき金額または評価額
契約内容等 媒介契約の種類
媒介契約の有効期間及び解除に関する事項
指定流通機構への登録に関する事項
報酬に関する事項
違反に対する措置
その媒介契約が標準媒介契約約款に基づくものか否か
既存の建物であるときは、建物状況調査を実施する者の斡旋の有無

35条書面

35条書面とは

35条書面とは、物件の取得者に判断材料を与える目的で作成される重要事項説明書のことです。試験では35条書面の関係者と、記載事項が出題されます。

35条書面の関係者

35条書面の関係者に関する問題は頻出です。35条書面の要点を押さえておきましょう。

誰が 宅建業者(説明は宅建士)
誰に対して 物件の取得者(売買契約は買主、交換契約は両当事者、貸借契約は借主)
いつまでに 契約が成立する前までに
どのように 書面を交付
どこで 説明、交付の場所はどこでもO K

宅建業者は宅建士を使って重要事項の説明をする必要があります。この際、宅建士は顧客からの要求がなくても宅建士証を提示しないといけません。そして説明後、宅建士は責任の所在を明らかにするために記名押印する必要があります。

1つの取引に複数の宅建業者が関与している場合は、1つの業者が代表して説明することもできますし、分担も可能です(実務では代表者が行う場合がほとんどですが)

しかし説明の不備や誤りについては関与者全員で責任を負います。顧客が宅建業者の場合は35条書面の交付だけで足り、説明は不要です。

ちなみに、貸借の代理・媒介にかかる説明に関しては、テレビ会議などのI Tによる説明でもO Kになりました。時代ですね〜(笑)

35条書面の記載事項

35条書面の記載事項について確認しましょう。非常に多くの項目がありますが、宅地建物の取得者の立場にたてばどれも必要な情報ばかりです。

当事者になってもつもりで学習を進めると覚えやすいと思います。

宅地建物の売買・交換の記載事項
物件に関する事項 登記された権利
法令に基づく制限
私道負担に関する事項
生活インフラの整備状況
(未完成物件の場合)工事完了時の形状・構造
国土交通省令・内閣府令で定める事項
既存の建物である時は建物現況調査に関する事項
取引条件に関する事項 代金・交換差金以外に授受される金銭の額及び目的
契約の解除に関する事項
10 損害賠償額の予定または違約金に関する事項
11 手付金等の保全措置の概要
12 支払金・預かり金を受領する場合の保全措置の有無
13 ローンの斡旋の内容及び不成立の場合の措置
14 瑕疵を担保すべき責任の履行に関し保証保険契約の締結その他の措置の有無
15 割賦販売契約の場合

  • 現金販売価格
  • 割賦販売価格

登記された権利

登記された権利の種類と内容、名義人を説明する必要があります。抵当権つきの土地を買った場合、抵当権が実行され次第購入者は土地を失います。トラブルを避けるためにも、説明する時点で登記されている権利について説明する必要があるのですね。

法令に基づく制限

都市計画法・建築基準法における制限、農地法の権利移動・転用の制限などは顧客に説明すべきです。購入する物件が所在する地域がどのような地域は、顧客は当然気になるからですね。

私道負担に関する事項

私道負担の有無についても説明する必要があります。通行使用料があるかどうか、購入者は気になりますよね。

生活インフラの整備状況

電気や水道などの生活インフラが整備されているかどうかも当然説明しないといけません。未整備であれば、整備の見通しについても説明する必要があります。

工事完了時の形状・構造

引き渡す物件が未完成物件であれば、工事完了時の構造や形状を説明する必要があります。

国土交通省令・内閣府令で定める事項

取引する物件が、土砂災害警戒区域内・造成宅地防災区域内・津波災害警戒区域内にあるときは、その旨を説明する必要があります。危ない区域ですからね。

既存の建物である時は建物現況調査に関する事項

取引する建物が既存の建物である場合、建物現況調査の実施の有無やその結果についても説明が必要です。

代金・交換差金以外に授受される金銭の額及び目的

取引代金や賃借金以外に料金は発生するケースは稀なので、もしある場合は記載が必要だということです。

契約の解除に関する事項

契約解除が可能である場合、その手続きや解除方法についても説明する必要があります。試験には出ませんが、個人的には実際の不動産取引の際に一番注意すべき項目だと思っています。

損害賠償額の予定または違約金に関する事項

損害賠償の額を設定するかどうか、違約金を設定するかどうかも説明します。

手付金等の保全措置の概要

手付金等の保全措置についても説明する必要があります。顧客から受け取った手付金を業者は保全することが義務付けられているので、その保全措置の概要を説明することは必須です。

支払金・預かり金を受領する場合の保全措置の有無

宅建業者は顧客から支払金や預り金を受領する場合は、その保全措置を講ずるか否か、講ずる場合はその概要を説明する必要があります。

しかし、その金額が50万円未満であれば説明義務はありません。

ローンの斡旋の内容及び不成立の場合の措置

相手型に対して、住宅ローンの融資を斡旋する場合は、融資額、金利、返済方法について説明する必要があります。

瑕疵を担保すべき責任の履行に関し保証保険契約の締結その他の措置の有無

宅地建物の瑕疵を担保すべき責任の履行について、保険契約の締結その他の措置で国土交通省令で定めるものを講ずるか否か、及びその措置を講ずる場合におけるその措置の概要を説明します。

割賦販売契約の場合

現金支払いの場合及び割賦販売の場合のそれぞれの販売価格、頭金、賦払金の額を説明します。

区分所有権である場合の35条書面の追加記載事項

区分所有権、つまりマンションを売買・交換取引する場合においては、先述した項目に加えて次の項目を追加的に記載・説明しないといけません。

マンションの場合の追加記載事項
敷地に関する権利
共有部分の定め(規約にあれば)
専有部分の用途の制限(規約にあれば)
専有使用権に関する定め(規約にあれば)
修繕費用・管理費用を、特定人物のみ減免する旨(規約にあれば)
計画修繕積立金の内容・既に積み上がっている額(規約にあれば)
通常の管理費用の額
建物・敷地の管理が委託されている場合の委託先の詳細
建物修繕の実施状況の記録

宅地建物の貸借の場合

基本的には、売買・交換の時と貸借の時とで35条書面の記載事項に違いはないのですが、貸借契約だからこそ借主が気になる点はあるはずです

売買・交換の時との違いに注意しながら覚えましょう。なお、個人的には売買・交換よりも貸借の記載事項の方が出題されている気がします(過去問3年分しかやってないけど(^ω^))

宅地建物の貸借の記載事項
宅地 建物 記載事項
登記された権利
法令に基づく制限
× 私道負担に関する事項
生活インフラの整備状況
(未完成物件の場合)工事完了時の形状・構造
土砂(津波)災害区域に関する事項
造成宅地防災区域に関する事項
× 建物の石綿使用の調査結果
× 建物の耐震診断に関する事項
10 × 既存の建物である時は建物現況調査に関する事項
11 借賃意外に授受される金銭の額
12 契約の解除に関する事項
13 損害賠償額の予定または違約金に関する事項
14 支払金・預かり金を受領する場合の保全措置の有無
15 × 台所・浴室・便所の整備状況
16 契約期間及び契約更新に関する事項
17 定期借地権・定期借家権に関する事項
18 宅地建物の利用制限
19 契約終了時の精算に関する事項
20 管理委託先の詳細
21 × 契約終了時における建物の取壊しに関する事項
22 (マンションの場合)専有部分の用途の制限(規約にあれば)

不動産信託受益権の売買

不動産信託受益権の売買においては、信託の対象である原資産の宅地建物に関しては、買主に対して宅建士を使って重要事項を説明しないといけません。

不動産信託受益権の取引において、信託の対象である土地や建物の状況は重要だからです。

ただし、次のような場合のようには、相手方に損害を与える可能性が低い場合は説明が不要とされています。

  • 特定投資家を相手方に信託受益権の売買を行う場合
  • 信託受益権の売買契約締結1年前以内に、同じ内容の契約を相手方としている場合

37条書面

37条書面とは

37条書面とは、宅建業取引における契約書面のことで、その目的は契約当事者間のトラブル防止にあります。

35条書面の時と同様に、当事者と記載事項が試験では頻出です。違いを意識しながら学習していきましょう。

37条書面の関係者

37条書面の関係者に関する問題は頻出です。

誰が 宅建業者が作成・交付
誰に対して 契約の当事者(業者間取引でも必要)
いつまでに 契約成立後すぐに
どのように 宅建士が記名押印

37条書面には宅建士が記名押印しないといけませんが、顧客に書面の内容を説明したり交付したりするのは宅建士でなくても構いません

つまり、記名押印をしなければ、宅建士でない従業員が37条書面の説明・交付を行なっても問題ないのです。

37条書面の記載事項

37条書面の記載事項について確認しましょう。売買・交換と貸借との違いに意識しながら学習していくことが重要です。

37条書面の記載事項
記載事項 売買交換 貸借
必要記載事項 当事者の氏名・住所
宅地建物を特定する情報
代金、交換差金、借賃の額、支払時期、支払方法
宅地建物の引渡し時期
移転登記申請の時期 ×
既存建物であるときは、構造耐力について当事者双方が確認した事項 ×
任意記載事項 代金、交換差金、借賃の額以外の金銭授受に関する定めがある時は、その額、授受の時期、目的
契約解除の定めがある時はその旨
損害賠償額の予定または違約金に関する定めがある時はその内容
10 ローンの斡旋の内容及び不成立の場合の措置 ×
11 危険負担に関する定めがある時はその内容
12 瑕疵を担保すべき責任の履行に関し保証保険契約の締結その他の措置の有無 ×
13 宅地建物に係る租税に関する定めがある時はその内容 ×

35条書面と37条書面の比較

最後に35条書面と37条書面を比較していきましょう。ここでの違いをきちっと認識して、再度各書面の詳細を復習するのも有効ですね。

35条書面 37条書面
交付の目的 物件の取得を検討している人に判断材料を与える 契約締結後のトラブル防止
誰が 宅建業者 宅建業者
誰に対して 買主・借主・交換の両当事者 契約の両当事者
いつまでに 契約が成立するまでに 契約成立後、遅滞なく
どのように
  • 書面によって宅建士が説明・記名押印(必ず宅建士証を提示)
  • 取得車が宅建業者の場合は説明不要、交付のみ
書面には宅建士が記名押印(宅建士による説明は不要)

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宅建をいつでも復習できるWebノートを公開しています。他の記事も併せて読んでみてください(^_^)

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