【財務指標】売上高営業利益率とは?計算・見方・目安を元証券マンが解説

目次

売上高営業利益率とは

売上高営業利益率とは、営業利益に対する売上高の比率であり、企業の収益性を分析するための指標です。単に営業利益率と言われることが多いです。

営業利益とは、売上高から売上原価や販売費および一般管理費を差し引いた後に残る利益を指します。企業の営業活動で稼いだ利益を示しているため、本業の収益力に焦点を当てる場合は真っ先に参考にすべき利益ですね。

それ故、投資家の間で最も活用されている財務指標の一つなのです。

売上高営業利益率とは

売上高営業利益率:営業利益に対する売上高の比率であり、企業の収益性を表す指標

売上高営業利益率の計算

売上高営業利益率の計算式は次の通りです。

売上高営業利益率の計算式

売上高営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100

売上高100万円の企業で営業利益が30万円の場合、売上営業利益率は30%(30万円÷100万円×100)になります。

コロナの影響が出る前の19年3月期のJALで見てみましょうか。

出典:JAL「有価証券報告書」

19年通期のJALの売上高が1,487,261百万円、営業利益が176,160百万円なので、売上高営業利益率は11.8%になります(176,160百万円÷1,487,261百万円×100)

簡単に算出することができますね。

売上高営業利益率の目安

業種・業態にもよりますが、一般的に営業利益率は3%が平均的だと言われています。

中小企業庁が公表している「中小企業実態基本調査」によると、業種別営業利益率の平均値は以下の通りです。

業種平均営業利益率
建設業3.82%
製造業4.02%
情報通信業5.08%
卸売業1.77%
小売業1.44%
宿泊・飲食業2.11%
出典:e-Stat「中小企業実態基本調査」

業種業態にもよると思いますが、概ね3%が売上高営業利益率の平均だと言えそうです。

売上高営業利益率の見方

売上高に注意する

売上高営業利益率を用いて収益性分析を行う場合、企業の売上高の変化に注意する必要があります。

営業利益が同じであれば、計算上は売上高が低い方が売上高営業利益率は高くなります。しかし売上高が多い方が収益力がある企業と言えるので、ここの判断が難しいところです。

反対に、低コスト体質で売上高も多くない企業の場合、コストを増やせば売上も増える保証はありません。個人的には、売上高の多い企業の方が利益率の改善の余地はあると考えています。

費用の変化に着目する

今の時代、費用をかければかけるだけ売上高が上昇するはずがないため、企業の費用への意識は高いと言えます。

その中で、実際にコスト削減にどの程度取り組んでいるか、言い換えると利益率改善にどれだけ注力しているかを測るには、費用の期間分析を行う必要があります。

成長のためには費用をかけることは重要ですが、少なくとも費用に見合った売上高の増加がないと説明がつきませんよね。費用対効果を意識して経営を行っているかを判断していく必要があるのです。

業種・業態によって大きく異なる

売上高営業利益率は業種によって大きく異なるため、業種をまたいだ比較分析するのはナンセンスと言えるでしょう。

売上高営業利益率は、同業種での比較分析や、同じ企業の期間分析を行う際に活用すべきでしょう

応援励みになります
URLをコピーする
URLをコピーしました!
目次
閉じる