【財務指標】棚卸資産回転率とは?計算・見方・目安を元証券マンが解説

目次

棚卸資産回転率とは

棚卸資産回転率とは、商品や製品などの棚卸資産がいかに効率よく販売されているかを示しており、経営の効率性を表す指標です。

棚卸資産とはいわゆる在庫のことです。コンビニやスーパーなどの小売業であれば「商品」、メーカーや製薬会社であれば「原材料」や「仕掛品・半製品」などが棚卸資産になります。

貸借対照表上に表示される棚卸資産に該当する項目は次の通りです。

棚卸資産とは

商品・製品:そのままで販売できるもの
半製品:製造途中の製品(そのままで販売可能)
仕掛品:製造途中の製品(そのままで販売不可能)
原材料:製品を作るための材料
貯蔵品:事業のために使う物品

業種業態によって何が棚卸資産として扱われるかは異なりますが、共通するのは”いつか販売されて現金化される資産”という点です。

このいつか販売される”までの期間の長短を表すのが棚卸資産回転率なのです。

棚卸資産回転率とは

棚卸資産回転率:在庫がいかに効率よく販売されているかを示す指標

棚卸資産回転率の計算

棚卸資産回転率の計算式は次の通りです。

棚卸資産回転率の計算式

棚卸資産回転率(回):売上高÷棚卸資産の金額

棚卸資産を5億円保有する企業の売上高が10億円であれば、棚卸資産回転率は2回(10億円÷5億円)になります。

みんなのカルシウムの源、森永乳業で棚卸資産回転率をみていきましょう。森永乳業の20年3月期の貸借対照表で棚卸資産を、損益計算書で売上高を確認してみます。

※画像を選択すると綺麗に見れます。

棚卸資産は68,817百万円あり、売上高は590,892百万円あります。棚卸資産回転率は8.58回(590,892百万円÷68,817百万円)になりますね。

棚卸資産回転率の目安

棚卸資産回転率は、総資本回転率固定資産回転率と比べて業種間の差が大きいため、一概に目安を設けることはあまり意味をなしません。

とはいえ、中小企業庁が業種別の棚卸資産回転率の平均値を公表しているので、一つの参考になると思います。

業種棚卸資産回転率
建設業9.41回
製造業6.97回
情報通信業25.86回
運輸業・郵便業164.28回
小売業6.60回
不動産業2.91回
宿泊・飲食サービス業27.07回
出典:中小企業庁「中小企業実態基本調査」

棚卸資産回転率の注意点

中小企業実態基本調査の確認すれば一目瞭然ですが、棚卸資産回転率は業種によって大きく平均値が異なります。そのため、業種間比較はあまり意味がない点は留意しておきましょう。

運輸業の平均値が100回以上あるのに対して、不動産業は3回弱です。非常に大きな開きがありますよね。

棚卸資産回転率で企業分析をする際は注意が必要です。

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