【証券アナリスト】財務分析ノート27「株式価値の評価方法と計算」

 それでは実際に例題を解いていきましょう!

問題をそのままコピーすると著作権に触れますので、私が改訂しております。要点は掴めるのでご安心ください。

問題1:株式価値の評価モデルに関する次の記述のうち、正しいものはどれですか?

  1. 配当割引モデル(DDM)による株式の価値は、期首株主資本簿価に将来の配当の割引現在価値を加えた値である
  2. 定率成長の配当割引モデルでは、株主資本コストが配当成長率よりも大きいという仮定が置かれている。
  3. 残余利益モデル(RIM)と配当割引モデルの間には、理論的な整合性はない。
  4. 割引キャッシュフロー・モデル(DCFM)で株式の価値を計算する場合には、期首株主資本簿価が必要である。

解説1:正解は②

  1. 配当割引モデル(DDM)による株式の価値は、株主が将来受け取る配当の割引現在価 値の合計である
  2. 正しい
  3. 残余利益モデル(RIM)は、配当割引モデル(DDM)にクリーン・サープラス関係を 代入して導出できる
  4. 割引キャッシュフロー・モデル(DCFM)による株式の価値は、株主に帰属するフリ ー・キャッシュフローの割引現在価値の合計であり、期首株主資本簿価は必要ない

問題2:株主資本純利益率10%、株主資本コスト9%、配当性向40%が毎期一定で、期首の株主資本簿価が1,800億円のとき、期首における株式の価値はいくらですか。ただし、配当は期末に支払われるものとする

  1. 1,200億円
  2. 1,800億円
  3. 2,000億円
  4. 2,400億円
  5. 7,200億円

解説2:正解は④

定率成長配当割引モデルを用いると、

株式の価値=今季予想配当/株主資本コスト−サスティナブル成長率

=1,800億円×0.1×0.4/0.09-0.1×(1-0.4)=2,400億円

設問:あるアナリストはD社の業績を次のように予想している。なお、現時点はX1年度末であり、非支配株主は存在しない

問題3:X2年度の予想配当はいくらですか?ただし、クリーンサープラス関係が成立して おり、配当支払い以外の資本取引はないものとする

  1. 32億円
  2. 46億円
  3. 58億円
  4. 62億円
  5. 118億円

問題4:株主資本コストが8%のとき、X2年度の残余利益の予想額はいくらですか?

  1. 26億円
  2. 42億円
  3. 72億円
  4. 180億円
  5. 336億円

問題5:株主資本コストが8%で、X3年度以降は貸借対照表と損益計算書の各項目がすべ て4%で成長すると想定したとき、X1年度末における株式の価値はいくらですか?

  1. 650億円
  2. 725億円
  3. 1,125億円
  4. 1,450億円
  5. 2,250億円

解説3:正解は③

クリーンサープラス関係から、

X2年度末の株主資本=X1年度末の株主資本+X2年度の親会社株主に帰属する当期純利益-X2年度の配当となるので、

X2年度の配当=X1年度末の株主資本+X2年度の親会社株主に帰属する当期純利益-X2年度末の株主資本

=800億円+90億円-832億円=58億円

解説4:正解は①

X2年度の残余利益=X2年度の親会社株主に帰属する当期純利益-X1年度末の株主資本簿価×株主資本コスト

=90億円-800億円×0.08=26億円

解説5:正解は④

<配当割引モデルを用いる場合>

問3より、X2年度の配当=58億円X3年度以降、貸借対照表と損益計算書の各項目がすべて 4%で成長するので、配当も4%で成長する。

株式の価値 = X2年度の配当/株主資本コスト−/配当の成長率

= 58億円/0.08−0.04=1,450億円

<残余利益モデルを用いる場合>

問4より、X2年度の残余利益=26億円X3年度以降、貸借対照表と損益計算書の各項目がすべて4%で成長するので、残余利益も 4%で成長する。

株式の価値=X1年度末の株主資本簿価+X2年度の残余利益/株主資本コスト−残余利益の成長率

=800億円+ 26億円/0.08−0.04=1,450億円

問題6:株主に帰属するフリーキャッシュフローに関する次の記述のうち、正しいものはどれですか?

  1. 運転資本が減少すると、株主に帰属するフリーキャッシュフローは増加する
  2. 企業が設備投資をすると、株主に帰属するフリーキャッシュフローは増加する
  3. 企業が保有現金を用いて有価証券に投資すると、株主に帰属するフリーキャッシュフローは減少する
  4. 企業が新規の借り入れや借入金の返済をしても、株主に帰属するフリーキャッシュフローには影響を与えない

解説6:正解は①

  1. 正しい。
  2. 企業が設備投資をすると、株主に帰属するフリー・キャッシュフローは減少する。
  3. 企業が保有現金を用いて有価証券へ投資しても、株主に帰属するフリー・キャッシュフローには影響を与えない。
  4. 企業が新規の借入や借入金の返済をすると、株主に帰属するフリー・キャッシュフローに影響を与える。

問題7:株式の価値に関する次の記述のうち、正しいものはどれですか?

  1. 配当割引モデル(DDM)による株式の価値は、期首の株主資本簿価に将来の配当金の割引現在価値の合計額である
  2. 残余利益モデル(RIM)で株式の価値を計算する際には、期首の純資産簿価が必要である
  3. 残余利益モデル(RIM)は、配当割引モデル(DDM)にクリーンサープラス関係を代入して導出できる
  4. 株主に帰属するフリーキャッシュフローの期待値の割引現在かちを計算して株式の価値を求める際は、割引率として加重平均資本コストを用いる

解説7:正解は③

  1. 配当割引モデル(DDM)による株式の価値は、将来の配当の割引現在価値の合計で ある。
  2. 残余利益モデル(RIM)で株式の価値を計算する際には、期首の株主資本簿価が必 要である。
  3. 正しい。
  4. 株主に帰属するフリー・キャッシュフローの期待値の割引現在価値を計算して株式 の価値を求める際には、割引率として株主資本コストを用いる。

問題8:期首の株主資本簿価が2,400億円、株主資本純利益率が12%、株主資本コストが10%、配当性向が30%のとき、株式の価値はいくらですか?

  1. 864億円
  2. 3,000億円
  3. 4,320億円
  4. 5,400億円
  5. 7,800億円

解説8:正解は④

定率成長配当割引モデルを用いると

株式の価値=今期予想1株当たり配当/株主資本コスト-サステイナブル成長率

=2,400×0.12×0.3/0.1-0.12×(1-0.3)=5,400億円

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