【証券アナリスト】財務分析ノート26「財務分析に使える指標」

 それでは実際に例題を解いていきましょう!

問題をそのままコピーすると著作権に触れますので、私が改訂しております。要点は掴めるのでご安心ください。

問題1:損益分岐点分析に関する次の記述のうち、正しくないものはどれですか?

  1. 固定費が同じ場合、変動費率が低い企業ほど、損益分岐点の売上高は大きくなる
  2. 変動費率が同じ場合、固定費が大きい企業ほど、損益分岐点の売上高は大きくなる
  3. 損益分岐点比率を低くするには、変動費率の引き下げや固定費の削減が必要である
  4. 営業レバレッジは、営業利益変化率を売上高変化率で除して計算される

解説1:正解は①

  1. 損益分岐点では、売上高=費用=固定費+変動費率×売上高なので、これを整理すると、損益分岐点の売上高=固定費÷(1-変動費率)となる。変動費率が低い企業ほど、損益分岐点の売上高は小さくなる。
  2. 正しい
  3. 正しい
  4. 正しい

問題2:ROE に関する次の記述のうち、正しいものはどれですか?

  1. 残余利益モデル(RIM)に従えば、ROEがプラスになる事業を行う企業は、常に価値を創造している。
  2. 一般に企業が負債を利用すると、ROEの変動性が小さくなる。
  3. ROEがROAよりも高くなることはない。
  4. 配当性向が一定の場合、ROEが高まるとサステイナブル成長率は高くなる。

解説2:正解は④

  1. 残余利益モデルに従えば、企業が価値を創造するためには、ROEが株主資本コストを上回ることが必要である。ROEがプラスになる事業を行っても、常に価値を創造できるわけではない
  2. 一般に企業が負債を利用すると、ROEの変動性は大きくなる
  3. 企業が負債を利用すれば、財務レバレッジの効果でROEがROAより高くなりうる。
  4. 正しい

問題3:営業利益440百万円、受取利息・配当金35百万円、持分法による投資損失10百万円、非支配株主に帰属する当期純利益100 百万円、使用総資本1,200百万円(期中平均)のとき、総資本事業利益率はいくらですか?

  1. 30.4%
  2. 36.3%
  3. 38.8%
  4. 39.6%
  5. 47.1

解説3:正解は③

総資本事業利益率の計算式より

総資本事業利益率=営業利益+受取利息・配当金-持分法による投資損失/使用総資本

=440+35-10/1,200≒38.8%

問題4:1 株当たり当期純利益の計算に関する次の記述のうち、正しくないものはどれです か?

  1. 普通株式に係る親会社株主に帰属する当期純利益は、親会社株主に帰属する当期純利益から、優先配当額など普通株主に帰属しない金額を引いた額となる。
  2. 普通株式の期中平均株式数は、普通株式と同等の利益配当請求権を有する株式がある場合には、それを合算しなければならない。
  3. 潜在株式とは、新株予約権や転換証券など、行使された場合に普通株式数が増加するものをいう。
  4. 当期に株式分割や株式併合が行われた場合は、それが当期末に行われたと仮定して修正計算することが求められている。

解説4:正解は④

  1. 正しい
  2. 正しい
  3. 正しい
  4. 当期末ではなく、当期首に行われたと仮定して修正計算をする

問題5:企業の財務比率に関する次の記述のうち、正しいものはどれですか?

  1. 使用総資本利益率を計算する場合、分母の使用総資本と理論的に整合的な分子の利益指標は経常利益である。
  2. 自己資本純利益率を計算する場合、分子として「親会社株主に帰属する当期純利益」を用いるのが望ましい。
  3. 総資本回転率は、総資本を売上高で割った比率である。
  4. デュポン・システムでROEを3分解する際の財務レバレッジとは、負債比率(他人資本/自己資本)のことである。

解説5:正解は②

  1. 使用総資本利益率を計算する場合には、使用総資本と理論的に対応する利益指標として事業利益(営業利益+受取利息・配当金+持分法による投資損益)を用いることが望ましい。
  2. 正しい。
  3. 総資本回転率は、売上高を総資本で割った比率である。
  4. デュポン・システムでROEを3分解する際の財務レバレッジとは、「総資本/自己資本」のことである。

問題6:生産性の分析と付加価値に関する次の記述のうち、正しいものはどれですか?

  1. 法人税が減税されると、付加価値の増大につながる。
  2. 製造業では、損益計算書に添付すべき製造原価明細書を利用して、人件費の総額を常に把握することができる。
  3. 労働生産性という指標は、従業員1人当たりの付加価値額を示す。
  4. 借入金の返済による支払利息の減少は、付加価値の増加に貢献する。

解説6:正解は③

  1. 付加価値=人件費+賃借料+他人資本利子+税金+税引後利益であるから、減税は税金と税引後利益の付け替えに終わり、付加価値の増減にはつながらない。
  2. 製造業でもセグメント情報の開示企業は製造原価明細書の公表が免除されたため、製造原価に含まれる人件費の推定が困難となり、人件費の総額を把握することは難しい。
  3. 正しい。
  4. 支払利息(他人資本利子)は付加価値に含まれるので、支払利息の減少は付加価値の増加に貢献しない

次に計算問題を解いていきましょう!財務指標の計算問題は配点が高く必ず出題されるので対策はマストですよ!

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