【PB】シニアPB資格の難易度と投資政策書の作成方法を解説

シニアPBの難易度と勉強法

皆さんこんにちは! ピーマンです。

今回はプライベートバンカー資格の上級レベル、シニアPBについて発信していきます!

シニアPBでは投資政策書の提出が試験問題として課されています。まさに実務に直結する資格ということで、近年大手金融機関などで注目が集まっている資格です。

私は1度シニアPBを受験した経験があり、当然投資政策書の作成を行いました。結果は不合格(ばちくそ悔しかったですね)

一度受験したからこそ分かる、シニアPB試験の勉強法や推奨テキストを中心的に発信していきます!

こんな人にオススメ

  • 富裕層営業を行っている方
  • PB資格を受験している方
  • 金融業界の方
  • 金融業界を目指す学生

目次

シニアPBとは

シニアPBとは、証券アナリスト協会が運営しているプライベートバンカー資格の最難関資格試験です。

「金融機関にあたっては、プライベートバンキング部門の管理職ないしリーダーとして活躍することを想定しています。また、税理士や公認会計士あるいはFPの方々が実践的なノウハウを磨いていくのにも効果的でしょう」 -日本証券アナリスト協会

金融営業に必要な知識が体系的に学習できる資格として、金融業界を中心に注目されています。

シニアPBの難易度

シニアPBの難易度としては、金融系資格の中でもトップクラスに難しい資格として認識されています。

PB資格を運営している日本証券アナリストは、シニアPBの難易度を次のように位置付けています。

シニアPB 難易度

FP1級よりも難しいとしており、金融系資格の中でも最も難しい資格の一つであることが分かりますね。

合格が難しい資格なので、資格認定者は金融業界での市場価値が高くなるのです。この点は合格者の数や認定者在籍企業のネームバリューにも表れています。(池田泉州銀行すごいな…)

コンピュータ試験(CBT)合格者の所属企業上位ランキング

合格率を見ると、PBコーディネーター(初級レベル)が75%前後、プライマリーPBが70%前後であるのに対して、シニアPBの合格率は驚異の23.7%です。

受験者数 合格者数 合格率
合計 777 184 23.7

※2013年8月から2020年9月末までの累計

合格者の数、合格者の在籍企業のネームバリュー、そして合格率からかなり難しい資格であることが分かります。

シニアPB試験の対策

プライベート・バンカー資格試験全体の特徴を把握した上で、次にシニアPB試験のポイントと具体的な勉強法についてお伝えしていきます。

シニアPB試験のポイント

それでは具体的なシニアPBの勉強法についてみていきましょう。シニアPB対策で最も重要なポイントは次の2点です。

シニアPB対策のポイント

  • 試験対策=投資政策書対策だと認識する
  • 正解は一つではないが限られていることを認識する

まず大前提として、シニアPBの勉強=投資政策書対策です。このことを履き違えている人が多いと思います(まあワイも落ちてるんだけども)

投資政策書は顧客(課題上の想定顧客)の悩みや不安を解決するソリューションをまとめたレポートのようなものです。実際に協会でも次のような記載があります。

「顧客ファミリー全体が目指す最終的なゴール達成のために、<情報収集⇒現状分析⇒対策案の検討⇒モニタリング>の手順で全体を見渡した結果、顧客ファミリー全体に最も相応しいと思われる解決策を助言するための提案書となります」 –日本証券アナリスト協会

つまりいくら書籍でインプットを積み重ねても、ソリューションを提案書として提示する技術がなければいつまで経っても合格できないんです(もう一度いいます、わし落ちてます)

そして協会の投資政策書作成ガイドには次のような記載があります。

「企業オーナーや資産家層のファミリーの場合には複雑な事情が絡み合っていることが多いため、それらをいかに解決していくかとなれば、書き手の論理構成・分析手法によって、さまざまな提案内容となり得ます」 -投資政策書ガイド

このような記載があると提案内容は千差万別のように思えます。それ故ありとあらゆる教材に手を出す人が多いのでしょう。

しかし今一度富裕層のニーズを考えてみてください。富裕層の2大ニーズは”節税”及び”事業承継”です。これはPBコーディネーターのテキストに記載ありましたよね。

税金の種類にもよりますが、”節税”対策として提案できるのは金融商品や不動産になります。そして”事業承継”は専ら株式関連の知識ですよね。

もちろん保険商品や信託についても触れておくべきでしょうが、富裕層が抱えるニーズの特性を考慮すれば、おのず何を勉強すればいいかは見えてきます。

故に投資政策書の作成方法は一つでありませんが、提案するソリューションは限られてくるということです。

シニアPB試験の勉強法

次に、シニアPBの具体的な勉強法についてお伝えしていきます。

インプット編

過去問を用いた勉強法がベストでしょうが、それはできません。協会が問題の公開を禁止しているからです。

ですがサンプルをみても分かるように、課題は主に次のような形になります。

顧客A

会社からの引退を考えています。後継者選びや資産配分が心配なんですが、どのような方法がありますか?家族内での揉め事や税金への対策が施された最善な方法を教えて欲しいです。

我ながらめっちゃ良い要約ができたと思っています。どんな問題も上記のような形で収斂していくと思います。

ここで上記の富裕層のニーズを分解してみましょう。勉強の糸口が見えてくると思います。

富裕層の主なニーズ

  1. 事業承継
  2. 節税
  3. 資産配分

何をインプットすればいいのか分かったら、次にこれらの知識をアウトプットする必要があります。

アウトプット編

書籍等で必要なインプットができたら、今度はアウトプットして投資政策書の書き方を学んでいきましょう。

プライベートバンキング実務の経験がないと、投資政策書の書き方なんて想像もつかないでしょう。しかしご安心を。

日本証券アナリスト協会では投資政策書の過去問を非公表にしています。アナリスト会員になっていないと確認できないので、ここでは概要だけお伝えしますね。

投資政策書の書き方

  1. サマリー(提案要旨)
  2. FMS(ファミリーミッション)
  3. 現状分析
  4. 解決すべき課題の発見
  5. 対応策と複数手段の検討
  6. 金融資産運用の提案
  7. リスクとモニタリング・フォロー方法
  8. その他計算資料

さらに重点的に学習する必要があるのは次の3つです。

投資政策書の重要点

  • 現状分析
  • 課題の発見
  • 対応策の検討

なぜこの3点が重要かというと、他の作業は概ね差が出ないからです。それに対してどう課題分析をするのか、何を問題だと解釈するのか、そしてどのような対応策をとるのかが人によって力量が異なるところです。

以下の表に上記3点の主な内容を記載しました。是非ご活用ください。

①現状分析 ②問題点 ③対応策
法人の概況 経営環境、業界分析、資金繰り VCからの出資、リースの活用
後継者候補の概況 候補、承継計画の有無・進捗状況 事業承継策の選択、資産管理会社の活用
持分の評価 評価方法如何 種類株式の活用
メンバーの概況 個々に抱える問題点 FMSの実現
資産の概況 収入支出の状況、資産内容の分析 金融資産運用の提案、小規模宅地の特例活用
相続の概況 遺言者の有無、納税資金の準備 遺言の活用、信託の活用

どんな課題でも現状分析、問題点、そして対応策は上記の内容になっていきます。

それ故適切に対応策を提案できるノウハウと知識があれば、あとは問題点を正しく認識するだけです(まあこれが難しくて落ちたんですけども)

シニアPB対策におすすめのテキスト

それではこれからシニアPB試験対策として有用なテキストをご紹介します。

その前に経験的に感じたプライマリーPBとシニアPBとで必要な知識の差を伝えておきますね。FP2級やプライマリーPBを取得した方がシニアPBを目指す場合は、次の内容を優先的に学習されることをオススメします。

シニアPBから必要な知識

  • 事業承継における種類株式の活用と計算
  • 社長家族及びステークホルダーとの利害調整方法
  • 節税や投資先としての不動産・保険商品の活用と計算
  • 相続・贈与の計算

そしてテキストを紹介するにあたって次のような前提にたって発信していきます。

  • プライマリーPBレベルの知識は備わっている
  • 富裕層ビジネスのイメージができる

プライマリーPBの勉強法については次の記事で詳述していますので是非読んでみてください!

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『持株会社・グループ組織再編・M&Aを活用した事業承継スキーム』

こちらのテキストは証券アナリスト協会が推薦している教材です。協会推薦だけあってシニアPBに必要な内容が詰まってます。

投資政策書作成において必ず考えるであろう事業承継対策自社株の評価法などについて事例を交えて教えてくれます。シニアPB受験者のバイブルとなっていますね。

まずは事業承継において企業オーナーが立ち向かう問題はなんなのか?そしてその問題に対してどのような対策が有効なのか?必要な知識を教えてくれます。

最初の1冊のとして取り組むべきテキストです!

『信託を活用した新しい相続・贈与のすすめ』

こちらの書籍では、タイトル通り信託を活用した相続対策を学習できます。

信託の基本構造を学習できることはもちろん、評価上の注意点や事業承継税制との関連を実務的な観点から解説している良本です。

事業承継問題がメインテーマとなってくるシニアPBでは、信託と絡めてソリューション提案を行うことが少なくありません。実務の世界では信託の活用は広がっています。

資産承継及び事業承継対策として近年注目が集まっている信託を、1からシニアPBレベルまで学ぶにはこの1冊で十分です。

『不動産相続の教科書』

相続対策においての不動産活用について記載された書籍は本当に貴重です。そんな中でまさにシニアPB試験向けに書かれたとも言えるのが本書です。

不動産相続と事業承継に焦点が当てられており、その中で不動産をどのように活用するのか、戦略的な節税方法をケーススタディを取り入れながら説明してくれます。

企業オーナーの個人資産の多くを占める株式については『信託を活用した新しい相続・贈与のすすめ』で、その次に大きい不動産については同書で対策できます。

今回は税金に特化したテキストは紹介しておりません。上記のテキストでは、金融商品、事業承継、信託、そして不動産周りの税金について学習できます。税金だけに特化した書籍は応用性と面白さの低さから省きました。不安な方は協会推薦の『租税法入門』で対策しておけば大丈夫でしょう。


シニアPB試験の反省点

分野横断的な知識がなかった

シニアPBでは一つの分野に特化した知識より、分野横断的な知識が必要です。狭く深い知識より広く深い知識が必要です。(え?広く浅くじゃないのかって?シニアPBでは全部深くですよ)

私の場合証券会社で勤務していたこともあり、金融商品についてはある程度知識があったのですが、不動産や信託についてはからっきしでした。1から学習せざるを得なく、無駄に時間を取られてしまいましたね(最大の敗因だと考えています)

資料作成の力が足りてなかった

投資政策書は大学の論文のようにレポートで提出します。

ポートフォリオや節税効果を視覚的に分かりやすくするためには、グラフを用いることが必要不可欠です。

私はExcelが全くできませんので、ここでも無駄な時間を取られてしまいました(結論シンプルなグラフで十分だったのですが、無駄に凝ってしまいました)

シニアPB試験での良かった点

テキスト選びに成功した

私がシニアPB試験対策で唯一成功したと言えるのはテキスト選びですね。

試験に落ちた私が言うと説得力がありませんが、シニアPBに必要な知識を必要なだけ学習できる教材を選ぶことには成功していたと思います。単純に準備不足で落ちたんです(多分)

私の場合証券営業を行っていたこともあり、富裕層の悩みや事業承継については具体的なイメージがあったので、ここから逆算する形で学ぶべき知識、読むべきテキストを選んだのです。

シニアPBには正解がない以上、インプットはしているだけしていた方が提案の幅は広がりますが、それでも余分なことまで覚える必要はないですよね。

いかがでしたでしょうか。シニアPBの勉強法を落ちた人間が発信するという斬新なスタイルで書きました。受験経験があるからか、妙な納得感があると思います。

まあそのうち合格しますのでもう少々お待ちください。ドヤ顔で合格証書をのっけます(笑)

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